「楽しみにしてた『まつパ』の日! 仕上がりが楽しみ!」
ウキウキしてサロンに行き、1時間後。
鏡を見て、あれ? と首をかしげてしまったことはありませんか?
「なんか…思ったより上がってない?」
「右目は綺麗なのに、左目だけダレてる気がする…」
「いつもよりカールの持ちが悪いような…」
アイリストさんの腕が悪かったのかな? と疑いたくなりますが、実はその原因、あなたが良かれと思って毎日塗っている「まつ毛美容液」にあるかもしれないのです。
「えっ、まつ毛を健康にするために塗ってるのに、逆効果なの?」
驚かせてしまってごめんなさい。もちろん、美容液自体は悪いものではありません。
ですが、「使うタイミング」と「種類」によっては、パーマ液の浸透を邪魔する「強力なバリア」となってしまい、施術の失敗(かかりムラ、軟化不足)を引き起こすことがあるのです。
この記事では、サロンの施術工程を分析するアナリストの視点から、なぜ美容液がパーマの邪魔をするのか、その化学的なメカニズムを解説します。
そして、サロンに行く前に絶対にやってはいけない「NG行動」と、逆にパーマの仕上がりを劇的に良くする「本当に相性の良いケア」について、詳しくご紹介します。
次回の予約日は、もう失敗しません!
第1章:なぜ?美容液がパーマを「ブロック」する化学的理由
まずは、まつ毛パーマがかかる仕組みを簡単に知っておきましょう。
パーマ液(1剤)は、まつ毛の表面(キューティクル)を開き、内部に浸透して結合を切断することで、新しい形を作ります。
つまり、「薬液が内部まで浸透すること」が、パーマ成功の絶対条件なのです。
理由1:「コーティング剤」が薬液を弾いてしまう
市販されているまつ毛美容液の多くは、まつ毛をダメージから守るために「コーティング成分(ポリマーやシリコン)」を含んでいます。
これは、まつ毛に透明なラップを巻いているようなものです。
普段なら「守ってくれる頼もしい味方」ですが、パーマの日だけは「薬液を弾き返す邪魔な壁」になってしまいます。
アイリストさんがどんなに頑張って薬を塗っても、このラップ(被膜)が邪魔をして、薬が内部まで届かない。
その結果、「かかりが悪い」「すぐに落ちる」という悲劇が起きてしまうのです。
理由2:「束感」を作る粘着成分
最近流行りの「束感まつ毛」を作るための美容液やコーティング剤は、特に要注意です。
粘着力が強く、洗顔しても落ちにくい設計になっているものが多いため、施術当日もまつ毛の根元に残っていることがあります。
汚れや粘着成分が残っていると、ロッドへの巻き上げが綺麗にできず、カクカクした変な跡がついたり、カールがバラついたりする原因になります。
第2章:【対策】サロンに行く前の「3つの鉄則」
「じゃあ、パーマをかけている間は美容液を使っちゃダメなの?」
いいえ、そんなことはありません。
大切なのは「やめるタイミング」です。
鉄則1:コーティング系は「前日の夜」からストップ
被膜を作るタイプ(筆ペンタイプやマスカラタイプに多いです)の美容液は、サロンに行く「24時間前」から使用を控えてください。
前日の夜と当日の朝は塗らず、素のまつ毛の状態でサロンへ行きましょう。
これだけで、薬液の浸透がスムーズになり、カールの持ちが格段に良くなります。
鉄則2:当日は「マスカラ・ビューラー」もNG
これは基本中の基本ですが、当日はアイメイク(マスカラ、アイライン、ビューラー)をせずに、すっぴんまつ毛で行くのがマナーであり、成功の秘訣です。
サロンでメイクオフもできますが、油分が完全に取りきれない場合があり、パーマのムラにつながるリスクがあります。
鉄則3:施術後は「たっぷりと」塗る
逆に、施術が終わった後は、美容液の出番です!
パーマ直後のまつ毛は、薬剤のダメージで乾燥し、キューティクルが開いて無防備な状態です。
このタイミングで、保湿効果の高い美容液(コーティング剤)を塗ることで、開いたキューティクルを保護し、乾燥や切れ毛を防ぐことができます。
「かける前は塗らない、かけた後はすぐ塗る」。この切り替えが大切です。
第3章:【視点の転換】「かかりにくい」のは、美容液のせいだけ?
さて、ここまで「美容液の被膜」が原因でかからないケースについてお話ししました。
前日から使用を控えれば、この問題は解決します。
しかし、ここでアナリストとして、もう一つ別の可能性を指摘させてください。
もし、あなたが美容液をやめてサロンに行ったのに、
「やっぱりかかりが悪い」
「すぐ落ちてしまう」
「アイリストさんに『まつ毛が傷んでますね』と言われた」
としたら…。
それは、美容液のせいではなく、あなたの「まつ毛そのもの(素材)」に問題があるかもしれません。
中身がスカスカだと、パーマはかからない
先ほど、「パーマ液は内部に浸透して結合を切る」とお話ししました。
この「結合(芯)」となるタンパク質が、ダメージや加齢で流出してスカスカになっていたらどうでしょう?
パーマ液が浸透しても、作用する相手(芯)がいないため、形を変えることができません。
また、芯がないまつ毛はフニャフニャなので、せっかく上げても重力に負けてすぐに下がってしまいます。
「パーマがかかりにくい」という悩みは、実は「まつ毛の栄養失調」のサインであることが非常に多いのです。
第4章:【解決策】パーマと相性抜群!「育てるケア」を取り入れる
ここで重要になるのが、「美容液の種類」を変えるという選択肢です。
市販の「コーティング系(守るケア)」は、施術前には邪魔になります。
しかし、医療レベルの「育毛系(攻めるケア)」は、むしろパーマとの相性が抜群なのです。
1. 医療ケアで「芯」を作れば、カールがバチッと決まる
医療機関で処方される「まつ毛治療薬(ビマトプロストなど)」は、表面をコーティングするのではなく、毛根に働きかけて「中身の詰まった太いまつ毛」を生成します。
芯がしっかり詰まった健康なまつ毛は、パーマ液が均一に作用するため、驚くほど綺麗に、クッキリとカールがかかります。
また、弾力(ハリ・コシ)が生まれるため、施術から1ヶ月経ってもダレにくく、綺麗な上向き状態をキープできます。
2. 「長さ」が出れば、デザインの幅が広がる
「まつ毛が短くて、希望のデザインができなかった」という経験はありませんか?
医療ケアで長さを出せば、立ち上げ系の「パリジェンヌ」も、カール系の「ムーンロッド」も、思いのままに楽しめます。
アイリストさんからも「まつ毛が健康で長いので、どんなデザインでもできますよ!」と褒められるようになるでしょう。
「育毛剤で土台を作り、コーティング剤で仕上げを守る」。
この使い分けこそが、最強のまつ毛パーマライフを送るための正解ルートです。
第5章:【悩みの仕分け】あなたは「守る」?「攻める」?
パーマがかからない悩み。
解決策は、あなたのケアの目的によって2つに分かれます。
A:今のまつ毛をダメージから守りたい人(化粧品ケア)
「パーマの持ちを良くしたい」「乾燥を防ぎたい」という方は、今日ご紹介した通り、施術前日は美容液を控え、施術後からたっぷりとコーティングしてください。
メリハリをつけるだけで、失敗は防げます。
B:パーマの仕上がりを劇的に変えたい人(医療ケア)
「かかりにくくて、すぐ落ちる」
「スカスカで、パーマをかけても寂しい」
「アイリストさんに褒められるような、健康なまつ毛になりたい」
そう本気で願うなら、表面を守るだけでなく、「土台(素材)を強くする医療ケア」を取り入れてみてください。
「病院に行くのは面倒…」
そんな方でも、今は「オンライン診療」があります。
自宅にいながら専門家に相談し、あなたのまつ毛を芯から太くする医薬品を処方してもらうことが可能です。
土台が変われば、パーマの仕上がりは別次元になります。
「えっ、これ私のまつ毛?」と鏡を見て驚くような感動体験を、あなたの目元で叶えてみませんか?