「私のまつ毛、性格が悪いのかな…?」
鏡を見るたび、あっちこっち好き勝手な方向を向いているまつ毛を見て、そんな風に嘆きたくなることはありませんか?
- 目頭の毛は内側に倒れて、目に入りそう。
- 真ん中の毛は下を向いていて、ビューラーで挟めない。
- 目尻の毛は、なぜか上まぶたに刺さるように生えている。
髪の毛に「くせ毛」や「寝癖」があるように、まつ毛にも「癖(くせ)」があります。
直毛ですっぴんでも綺麗なセパレートになっている人がいる一方で、あなたのように「天然パーマ」のような状態で生えてくる人もいます。
「綺麗にマスカラを塗りたいのに、どうしても絡まってしまう」
「無理やり上げようとして、変な方向に折れてしまった…」
毎朝のメイクが、まるで「暴れる動物を手懐ける」ような格闘になっていませんか?
そのストレス、本当によく分かります。
でも、安心してください。
まつ毛がバラつくのには、あなたの性格とは関係なく、明確な「物理的な原因(毛穴の構造やダメージ)」があります。
そして、頑固な癖毛を「しつけ」て、お行儀よく整列させるためのテクニックも存在します。
この記事では、毛髪の構造を分析するアナリストの視点から、なぜあなたのまつ毛は言うことを聞かないのか、そのメカニズムを解明します。
そして、今日からできる「熱と下地を使った矯正テクニック」と、そもそも癖が出にくい「芯の通った真っ直ぐなまつ毛」を育てる方法について、詳しく解説していきます。
暴れん坊なまつ毛も、正しい扱い方を知れば、あなたのチャームポイントに変わりますよ。
第1章:なぜ?まつ毛が「あっちこっち向く」物理的理由
まずは、なぜあなたのまつ毛は整列してくれないのか、その原因を突き止めましょう。
大きく分けて、「生まれつきの構造(先天性)」と「後天的なトラブル」の2つがあります。
原因1:毛穴の「向き」がねじれている
これが最も根本的な原因です。
まつ毛は皮膚の奥にある「毛穴」から生えていますが、この毛穴の向きが真っ直ぐでない場合、生えてくる毛も当然ねじれます。
- 直毛の人: 毛穴が皮膚に対して垂直に近い。
- 癖毛の人: 毛穴が斜めや横を向いている、あるいはカーブしている。
これは遺伝的な要素が強く、髪の毛のくせ毛と同じ原理です。
土台(毛穴)が曲がっているので、そこから出る毛は、生えた瞬間からスクリューのように回転したり、倒れたりしてしまいます。
原因2:ダメージによる「空洞化うねり」
「昔は真っ直ぐだったのに、最近うねるようになった」
そう感じるなら、ダメージが原因です。
まつ毛の内部には、タンパク質や水分が詰まっています。
マツエクやパーマ、クレンジングの摩擦などでダメージを受けると、内部の成分が流出し、空洞(ダメージホール)ができます。
すると、湿気や乾燥によって空洞部分が歪み、毛がいびつに変形して「うねり」が発生します。
雨の日に傷んだ髪が広がるのと同じ現象が、まつ毛でも起きているのです。
原因3:毎日の「寝方」による物理的圧迫
意外と見落としがちなのが「寝癖」です。
うつ伏せ寝や、枕に顔を埋めて寝る癖はありませんか?
毎晩6時間以上、まつ毛が枕に押し付けられていると、その圧力で毛根の向きが変わり、「変な方向への癖」が形状記憶されてしまいます。
特に、目尻の毛が跳ねている人は、このケースが多いです。
第2章:【技術編】暴れる毛を鎮圧!「熱」と「コーム」の矯正術
原因がわかれば、対策はシンプルです。
ねじれた毛を真っ直ぐにするには、「熱によるリセット」と「固定」が必要です。
普通のビューラーだけでは太刀打ちできない癖毛を攻略する、プロの3ステップを伝授します。
ステップ1:ホットビューラーで「寝癖直し」
癖毛さんにとって、普通の挟むビューラーは「仕上げ」に使うものです。最初ではありません。
まずは、「ホットビューラー(スティックタイプ)」を使って、根元のねじれをリセットします。
- マスカラ下地を薄く塗る(熱ダメージ防止)。
- ホットビューラーを根元に当て、「行きたい方向」にググッと押し当てる。
- 倒れている毛を起こし、横を向いている毛を正面に向けるイメージで、ゆっくりと熱を通す。
髪の寝癖を直す時にドライヤーを使うのと同じで、熱を与えることで水素結合を一時的に切り、毛の流れを矯正することができます。
ステップ2:コームタイプの下地で「個別指導」
癖毛さんには、ブラシタイプの下地よりも「コームタイプ」が必須です。
コームの歯が、絡まり合ったまつ毛の間に入り込み、一本一本を強制的にセパレートしてくれます。
塗る時は、ただ塗るのではなく、コームでとかしながら、理想の位置に「配置」する感覚で行ってください。
「あなたはここ、あなたはこっち」と、まつ毛に住所を教えてあげるイメージです。
ステップ3:ピンセットで「束」にして固める
どうしても言うことを聞かない毛がある場合は、最終手段として「ピンセット」を使います。
マスカラが乾く前に、隣り合う真っ直ぐな毛と、癖のある毛をピンセットでつまみ、くっつけてしまいます。
こうすることで、真っ直ぐな毛が「添え木(ギプス)」の役割を果たし、癖毛を正しい方向に固定してくれます。
最近流行りの「束感まつ毛」を作る要領で、癖をカモフラージュしてしまうのです。
第3章:【視点の転換】毎日「矯正」し続けるのは大変ではありませんか?
さて、ここまで「癖毛の直し方」をお伝えしました。
このテクニックを駆使すれば、暴れるまつ毛もなんとか整列させることができるでしょう。
しかし、ここでアナリストとして、少し先の未来の話をさせてください。
あなたは、これから一生、毎朝ホットビューラーとピンセットで、まつ毛と格闘し続けますか?
「今日はうまくいった」「今日はダメだった」と一喜一憂する朝を、ずっと過ごすのでしょうか?
癖毛は「弱い」から暴れる
実は、まつ毛の癖やうねりは、「まつ毛が細くて弱い」ほど出やすくなります。
細い針金は簡単に曲がりますが、太い鉄の棒は曲がりませんよね。
もし、あなたのまつ毛がダメージでスカスカだったり、生まれつき細かったりする場合、
外部からの圧力(枕の重み)や、湿気の影響をダイレクトに受け、簡単にヘナヘナと曲がってしまいます。
「私のまつ毛、扱いづらいな…」と感じているなら、それは毛穴の向きだけでなく、「まつ毛の強度不足」が根本原因かもしれません。
第4章:【解決策】芯から真っ直ぐな「優等生まつ毛」を育てる
「もっと楽にメイクしたい」
「すっぴんでも綺麗な放射状のまつ毛になりたい」
そう願うなら、毎日矯正するのをやめて、「曲がらないほど太い柱」を育ててしまうのが一番の近道です。
1. 医療ケアで「中身」を詰めれば、うねりが消える
ダメージによる「うねり」は、中身がスカスカだから起こります。
医療機関で処方される「まつ毛治療薬(ビマトプロストなど)」を使用すると、毛根に作用して、内部にタンパク質をぎっしりと詰め込みます。
中身が詰まったパンパンのまつ毛は、湿気を吸っても歪みません。
まるで「縮毛矯正」をかけたかのように、ピンとハリのある真っ直ぐな状態をキープできるようになります。
2. 「太さ」が出れば、毛穴の向きに勝てる
これが最大のメリットです。
医療ケアでまつ毛が物理的に太くなると、その「重み」と「硬さ」で、多少の毛穴のねじれを無視して、重力に従って真っ直ぐ伸びようとする力が働きます。
細い草は風で揺れますが、太い木は揺れません。
あなたのまつ毛を「太い木」に育ててしまえば、寝癖もつきにくくなり、ビューラーで軽く挟むだけで、素直に言うことを聞く「優等生」に変わります。
第5章:【悩みの仕分け】あなたは「しつける」?「育て直す」?
まつ毛の癖毛・バラつきの悩み。
解決策は、あなたの目指すレベルによって2つに分かれます。
A:メイク技術でカバーしたい人(ツールケア)
「今のまつ毛を活かしたい」「矯正テクニックを極めたい」という方は、今日ご紹介した「ホットビューラー+コーム下地」を導入してください。
道具を変えるだけで、扱いは格段に楽になります。
B:素直で扱いやすいまつ毛に変えたい人(医療ケア)
「毎朝の格闘に疲れた」
「うねりを治して、綺麗なセパレートを作りたい」
「寝癖がつかない強いまつ毛が欲しい」
そう本気で願うなら、外側からの矯正だけでなく、「内側から真っ直ぐ育てる医療ケア」を検討してみてください。
「病院に行くのは面倒…」
そんな方でも、今は「オンライン診療」があります。
自宅にいながらスマホ一つで専門家に相談し、あなたのまつ毛の髪質改善(毛質改善)をする医薬品を処方してもらうことが可能です。
「あれ、今日のまつ毛、なんか素直!」
ビューラーを握った瞬間にそう感じる感動を、あなたの手で体験してみませんか?